日本のガールズロックバンド「BAND-MAID」ご紹介
2023-01-31 | 文
私の大好きな日本のガールズロックバンド、BANDーMAIDをご紹介したいと思います。

BANDーMAIDとは2013年に結成された5人組ガールズロックバンド。
ビジュアルこそメンバー全員衣装がメイド服といった可愛らしいものですが、サウンドは重厚なハードロックというギャップが魅力的なバンドです。
既に北米・ヨーロッパを中心に10か国以上での単独公演を行い、5度の海外ツアーを実施という実力派です。
その魅力は語り尽くせませんが、何と言っても各メンバーの確かな才能とテクニックに裏打ちされたライブでの激しいパフォーマンスが最大の魅力と言っていいと思います。
少し私のBANDーMAIDとの出会いについて書かせて頂ければと思います。
私がBANDーMAIDの名前を聞いたのは恐らく6年ほど前かと思います。
その頃はBABYMETALが人気を博しており、その「メイドコスプレでロックをやる」アイディア自体に特に新鮮味は覚えませんでした。
ちらっとMVを見ても特に感心はせず、「アイドルロックバンドだな。別にいいや」と、そのままスルーしておりました。
その後世界はコロナ時代に突入しました。
ステイホームで仕事も生活も家で済ませる日々が続く中、私は気晴らしにYouTubeで色んなバンドのライブを楽しんでおり、中でも特に和楽器バンドがお気に入りでした。
メンバー全員のエレガントかつカリスマ性たっぷりのステージングに魅了され、日々中毒のようにyoutubeで検索してはその和洋折衷かつエンターテインなパフォーマンス、そして超絶技巧によるプログレッシブな演奏を楽しんでおりました。
全く興味をそそられませんでしたが、
「とりあえずこの人喜んでるみたいだし、見てやるか。」
とぼんやりとサムネイルをクリックしました。
その動画の曲自体はキャッチーなポップス寄りのロックといった所で、初めは何となくで見ておりましたが、動画の中盤で私は驚愕に打ち震え、同じ部分を何十回もリピートしながら痙攣し、最終的には涙を流しておりました。
その動画の元のライブ映像がこちらになります。
楽しげな曲の中盤で突如始まるドラムソロ。
ドラマーAKANEの激烈で複雑、自由かつクリーンなサウンドのドラミング。
そしてドラマーの女の子の、まるで今が人生の最高の瞬間!と言わんばかりの文字通り太陽のような笑顔。

そしてドラムソロ明け、暗闇の中2人のメイド姿の女の子が激しくギターを掻き鳴らしながら横並びに現れ、ステージ前に向かい胸を張って歩いて行く。

まるで「さあ、ここからは私達の番よ」と言わんばかりに。
2人はパンキッシュでシンプルなリフを弾いた後、そのうちの一人、まるでお茶会と間違ってライブハウスに紛れ込んだどこぞの名家のお嬢様のようなルックスの女の子(KANAMI)が、リフからのスムーズな流れでグルーヴィーでロックンロールなギターソロを始める。

余りに見事な構成、計算されつくしたシームレスで流麗な進行。
見事にギターソロが決まった瞬間のドラマーの女の子の歓喜の表情。

ギタリストの女の子は目が追いつけないような早弾きテクニックを披露し、どうだと言わんばかりのアルカイック・スマイルで明らかに客を煽っていく。

その激しいステージング、アティチュード。
歴代のロックギタリストに勝るとも劣らない名プレイ。
ローリングストーンズ誌の偉大なギタリスト100選に乗りそうな勢いだ。
激しいギターソロは、その名家のお嬢様がギターのネックを高らかに持ち上げ最後のフレーズを弾き、終了する。

パッと見に完全に騙されていた。
この子達はSuper Badassなロックスターだ!
長年のロックマニアで様々な名バンドのライブを会場や映像で見続けてきた私が、あろうことかメイド姿の若い日本人の女の子のライブに完全にノックアウトされてしまった訳です。
その日以来は、当然のように音源は全て大人買い、通勤の間中今までのBAND-MAIDのアルバムを通しで聞き、家に帰ればyoutubeでライブ動画や外人のリアクション動画を見続ける、といった日々が続きました。
ここにBAND-MAIDのにわかファンが出来上がったわけです。
家の仕事用PCのデスクトップはこの通り。

別バージョンはこちら。

何故今までこんな凄いバンドを無視し続けていたのか。その可愛らしい見た目のせいか、全員が女の子のバンドだからなのか。
自分の鈍って錆びついたアンテナを呪いました。
今世界で最高のロックバンドが、ここにいたというのに。
気持ちは分かります。チャートはどこもヒップホップばかりですもんね。
でもちゃんと日本で生きてますよ。

見た目は今までと少し違いますけどね。